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1)がん細胞のエネルギー産生の阻害:
がん細胞ではミトコンドリアにおけるTCA回路や酸化的リン酸化によるエネルギー産生が低下し、細胞質における嫌気性解糖系を介したエネルギー産生が増加しているのが特徴で、これをワールブルグ(Warburg)効果と言います。がん細胞のミトコンドリアを活性化してアポトーシスを起こしやすくするジクロロ酢酸ナトリウム、αリポ酸、嫌気性解糖系を阻害する半枝蓮の組み合わせは、がん細胞のエネルギー産生を阻害して、死滅しやすくします。(詳しくはこちらへ)
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2)腫瘍血管の新生阻害:
がんが大きくなるためには、栄養や酸素を運ぶ血管を増やしていく必要があります。新しい血管が増生することを「血管新生」と呼び、がん細胞は自ら血管を増やす増殖因子を分泌して血管を新生しています。腫瘍血管の新生を阻害するとがんの増殖を抑えることができます。血管新生阻害作用のある薬としてサリドマイド、COX-2阻害剤のcelecoxib、アルテミシニン誘導体などがあります。(詳しくはこちらへ)
漢方薬に使われる生薬やサプリメントの中にも血管新生阻害作用のあるものがあります。(詳しくはこちらへ)
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3)がん細胞の細胞膜の性質を変えてがん細胞をおとなしくさせる:
食事から摂取した脂肪が分解されて生成した脂肪酸は細胞膜などに取り込まれます。この際、その脂肪酸自体は変化せず、それぞれの構造や性質を保ったまま使われます。細胞膜をつくるとき脂肪酸の違いを区別せず、手当たり次第にあるものを使用するからです。その結果、食事中の脂肪酸の種類によって細胞の性質も変わってきます。肉に含まれるω6不飽和脂肪酸はがん細胞の増殖や転移を促進し、魚の油や亜麻仁油や紫蘇油に多く含まれるα-リノレン酸、エイコサペンタエン酸 (EPA)、ドコサヘキサエン酸 (DHA)のようなω3不飽和脂肪酸は、がん細胞をおとなしくする作用があります。
ω6不飽和脂肪酸の摂取を減らし、ω3不飽和脂肪酸の摂取を増やすと、がん細胞の増殖を抑えることができます。この方法で、進行がんが自然退縮した例が報告されています。(詳しくはこちらへ)
ω3不飽和脂肪酸とCOX-2阻害剤のセレブレックスを併用すると抗腫瘍効果が高まります。(詳しくはこちらへ)
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4)がん細胞増殖促進のシグナル伝達(NF-κB、AKT、COX-2など)の阻害
サリドマイド、COX-2阻害剤(celecoxib)、ω3不飽和脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)、ノスカピン、ジインドリルメタンなどは、がん細胞の増殖を促進するシグナル伝達を阻害して、がん細胞の増殖を抑えます。漢方薬を構成する生薬の成分のなかにもNF-κBやCOX-2を阻害するものが知られています(詳しくはこちらへ)
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5)免疫細胞の活性化:
漢方薬は抗腫瘍免疫を効率的に高めることができます。
(ブログの12話、54話、150話、151話を参照)
漢方薬+COX-2阻害剤(celecoxib)+メラトニン+IP-6 & Inositol(IP-6イノセル)を併用すると抗腫瘍免疫力を相乗的に増強できます。(詳しくはこちらへ)
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6)抗炎症・抗酸化作用:
抗がん剤や放射線や手術などのがん治療は、炎症を誘発し、酸化ストレスを増大させます。炎症や酸化ストレスの増大は、がん細胞の悪性進展を促進します。抗がん剤や放射線治療の副作用を軽減し、抗腫瘍効果を高める効果が示された抗酸化剤(水素分子、αリポ酸、セレン、メラトニンなど)もあります。また、がん治療が終了した後は、がんの再発や2次がんの発生の予防に、酸化ストレスを軽減させることが有用だと考えられています。
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7)内因性オピオイドの産生増強:
低用量ナルトレキソン療法は、ベータエンドルフィンやエンケファリンのような内因性オピオイドの産生を高め、体の治癒力を高め、がん細胞の増殖を抑える効果があります。(詳しくはこちらへ)
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費用(1ヶ月の目安)
ジクロロ酢酸ナトリウム |
12,000 円
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DHA/EPA |
3,500 〜7,000 円
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αリポ酸&セレン |
5,000 円
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ジインドリルメタン |
9,000 円
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サリドマイド |
45.000 円
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ノスカピン |
36,000〜108,000 円
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セレブレックス |
15,000 円
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ナルトレキソン |
12,000 円
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アルテミシニン誘導体 |
12,000 円
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漢方薬 |
30,000 円 前後
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その他にもいろいろな代替医療がありますが、がん細胞の特徴と体の治癒力を利用した複数の治療法を組み合わせると、がんとの共存や自然退縮を達成できます。 |
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